染色体
- 2025年5月11日
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不妊治療のお話
染色体とは?
染色体は、細胞の中にあって複数の遺伝子が記録されている構造体です。
A・T・C・Gの4文字で、この部分はこういう物質で作る、という情報が書かれています。
いわば設計図です。
その設計図が記録された染色体が本だとすると
「ヒト」という本は46巻あります。
母方から23巻と、父方から23巻受け継ぐことが生物にとって重要です。
多すぎても少なすぎても細胞の機能に異常をきたします。
卵子の中にもその染色体が存在します。
精子の持つ情報と一つになるために、情報量を元の細胞の半分にしておかなければなりません。
均等に半分にならないと、精子と一緒になった後、細胞は正常に機能しません。
ただ残念ながら、⼀⽣分の卵⼦を持って⽣まれますので、卵⼦は年齢分だけ⽼化が起こります。
卵巣の中に放置されて老化した卵子は、染色体の情報量を均等に半分にすることがうまくできず、失敗が多くなります。
そもそも受精しなかったり、受精しても、染色体の数が正しくないため、細胞が正常に機能せず、受精卵が育たなかったり、着床しなかったり、流産をすることにつながります。
AMH値が20代と同じだったとしても、40代の卵子は20代の人のものより、20年卵巣の中に放置されて老化した20年分古いものです。
どんなに同世代よりも若々しく見えようと、卵子が若いわけではありません。
自身の年齢とあらためて向き合ってみましょう。