着床前診断 PGT(Preimplantation Genetic Testing)
- 2024年1月25日
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不妊治療のお話
着床前診断 PGT(Preimplantation Genetic Testing) とは?
着床前診断とは、体外受精や顕微授精により出来上がった受精卵(胚)を、子宮に戻す(胚移植)前に、その細胞の一部を採取(生検)し、染色体や遺伝子の異常の有無を調べる検査です。
胚には極めて高い確率で、染色体数的異常が発生しており、 このような胚は移植しても着床しないか、初期で流産してしまいます。
着床前診断は、妊娠率や出産率を高め、流産を減らすことを目的としています。
ですので、出生前診断とは違い妊娠前に行います。
一方で、着床前診断をすることで全く流産しない、ということではありません。
着床前診断をしない場合、 1回の胚移植あたりの妊娠率は35%前後ですが、着床前診断をすると妊娠率は約66%と高く、流産率は約10%と低くなります。
一方で、着床前診断をしても、約34%は妊娠せず、流産も発生します。
誤判定率が5~15%あり、正常と判定されても児に異常が出たり、流産となることがあります。正常に生まれる可能性のある胚を不適や判定不能として廃棄する可能性もあります。
さらに扱いが難しいのはモザイク胚です。
受精卵では、正常な染色体の細胞と染色体異常のある細胞が混在することが、かなりの頻度で発生します。このような状態を「モザイク」とよび、受精卵は「モザイク胚」といいます。
まず、大切なことは、あくまでも胚の胎盤になる部分の一部のみを検査しているということです。
そのため、胎盤になる部分が正常だとしても赤ちゃんになる部分には異常があるかもしれません。あるいはその逆で、胎盤になる部分が異常であっても、赤ちゃんになる部分は正常かもしれません。その場合は、妊娠して、出産できる可能性もあります。
このようにまだまだ万能ではない着床前診断ですが、男女産み分けに関してのご相談は、グリーンエイトのご面談をお願いします。